【金のたまご農園】金融リテラシー講座:初級編 第2回:緊急時に備える

〜『金の水瓶』を枯らさない知恵〜

金のたまご農園の農園主です。 講座第2回目のテーマは「緊急時に備える」です。

前回の「お金の地図を描く」で、皆さんはご自身の収入と支出を把握し、お金の流れを可視化できたでしょうか。 今日のテーマは、その地図の土台となる、『金の水瓶』についてです。


1. 『金の水瓶』=生活防衛資金の重要性

農園の作物を育てるには、水が不可欠です。日照りが続いても、作物が枯れないように、私たちは常に『水瓶』に水を蓄えておく必要があります。

これと同じように、私たちの生活にも、「急な病気やケガ」「リストラ」「災害」といった、予測できない『日照り』が訪れることがあります。そんな時、あなたの生活を支えてくれるのが、『金の水瓶』、すなわち生活防衛資金です。

生活防衛資金とは、いざという時のために、すぐに引き出せる形で準備しておくお金のことです。


2. どれくらいの『水』を蓄えるべきか?

では、『金の水瓶』には、どれくらいの水を蓄えておくべきでしょうか?

目安としては、「生活費の3ヶ月分〜1年分」と言われています。

  • 独身の方や共働きで収入が安定している方: 3ヶ月〜半年分
  • 扶養家族がいる方や自営業の方: 半年〜1年分、あるいはそれ以上

ただし、これはあくまで目安です。ご自身の家庭環境、仕事の安定性、健康状態などを考慮して、「これだけあれば、万が一の時も安心できる」と思える金額を設定することが重要です。


3. 『金の水瓶』の置き場所

『金の水瓶』は、いざという時にすぐに使えることが大切です。そのため、預け場所が重要になります。

  • おすすめの置き場所: 普通預金、ネット銀行の預金など、いつでもすぐに引き出せる場所に置いておきましょう。
  • 避けるべき置き場所: 投資信託や株式、定期預金など、すぐに換金できないものや、元本割れのリスクがあるものには置かないでください。これらは『金のたまご』を増やすための畑であり、『水瓶』ではありません。

4. 貯金の賢い増やし方〜『水』を効率的に貯めるコツ〜

『金の水瓶』を満たすための貯金も、ただやみくもに貯めるのではなく、賢い方法があります。

  • 先取り貯蓄: 給料が入ったらまず、生活費と別に決めた金額を自動的に貯蓄用口座に移すことです。「残ったら貯金」ではなく、「貯金してから使う」習慣をつけましょう。
  • 家計の見直し: 前回の「お金の地図」で発見した無駄な支出を削減することで、貯蓄に回せるお金を増やしましょう。小さな節約でも、積み重なれば大きな『水』になります。

本日のまとめ

  • 『金の水瓶』=生活防衛資金は、人生の『日照り』に備えるための大切な資金です。
  • 目安は生活費の3ヶ月〜1年分。ご自身の状況に合わせて設定しましょう。
  • 置き場所は、いつでもすぐに引き出せる普通預金が最適です。
  • 先取り貯蓄家計の見直しで、賢く『水』を貯めましょう。

『金の水瓶』が満たされていることで、皆さんの心には安心感が生まれ、より安心して将来の『金のたまご』を育てる活動に専念できるようになります。

次回のテーマは、「『借金』と賢く付き合う」です。 お楽しみに。

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