予想しない取引は成立するのか?
オプション取引では、市場の将来の方向性を正確に予測しなくても、取引を成立させることが可能です。これは、オプション取引が価格の方向性だけでなく、変動性の大きさ(ボラティリティ)や、時間の経過といった要素からも価値が生まれるためです。
- 相場の変動を予想する(ストラドル・ストラングル) 「金のたまご」の価格が大きく動くと予想するが、上がるか下がるか分からない場合でも、取引を成立させることができます。
- 時間の経過を味方につける(カバード・コール) 「金のたまご」の価格があまり動かないと予想する場合、時間とともにオプションの価値が減っていく「時間的価値の減衰」を利益に変えることができます。
このように、オプション取引は「方向性を当てなくても利益を狙える」という点で、株式取引とは異なるユニークな特徴を持っています。

上がっても下がっても利益になりやすいとは?
「上がっても下がっても利益になりやすい」とは、特定の戦略を用いることで、価格の変動幅さえ大きければ、どちらに動いても利益を得られる状態を指します。これは、オプション取引の多様な組み合わせによって実現します。
例:ストラドル戦略
ストラドル戦略は、相場の大きな変動を予想する際に用いられます。 同じ銘柄・同じ行使価格・同じ満期日の「コールオプション」と「プットオプション」を同時に購入する戦略です。
🥚 利益になる条件
「金のたまご」の価格が、予想以上に大きく上昇するか、予想以上に大きく下落した場合に利益が出ます。
🤔 なぜ?
購入した二つのオプションの価格(プレミアム)の合計額よりも、価格変動による利益が上回った場合に利益となります。
- 価格が大きく上昇した場合:
- プットオプションの価値は無くなりますが、コールオプションの価値が急上昇します。
- コールオプションの利益が、支払ったプレミアムの合計を上回れば利益となります。
- 価格が大きく下落した場合:
- コールオプションの価値は無くなりますが、プットオプションの価値が急上昇します。
- プットオプションの利益が、支払ったプレミアムの合計を上回れば利益となります。
この戦略の注意点
価格が予想に反してあまり動かなかった場合は、二つのオプションの価値が減少し、損失となるため注意が必要です。
オプション取引は、単に「上がるか下がるか」を当てるだけでなく、「どれくらい動くか」や「いつ動くか」といった、より多角的な視点から取引を組み立てることが可能です。これにより、あなたの投資戦略は、より柔軟で多様なものになるでしょう。
