【iDeCoの疑問、農園主が答えます!】老後資金を育てる「iDeCoの種まき」完全ガイド – Q2:

毎月いくら積み立てるのがベスト?おすすめの金額は?

皆さん、こんにちは!「金のたまご農園」の農園主です。「金のたまご相談室」へようこそ!

前回の記事では、iDeCo(イデコ)が老後資金のための「金のたまご」を育てる「種まき」であり、その最大の魅力が3つの税制優遇にあることをお伝えしました。

「よし、iDeCoで種まきを始めてみよう!」そう思われた方も多いのではないでしょうか。でも、次に頭を悩ませるのが「毎月いくら積み立てればいいんだろう?」という疑問ですよね。

今回は、皆さんの状況に合わせたベストな「種まき量」の見つけ方と、無理なく続けるためのポイントを、Q&A形式で詳しく解説していきます!


Q2-1: 毎月いくら積み立てるのがベストですか?おすすめの金額は?

農園主からの回答

「ベストな金額」は、皆さんの「現在の収入」「支出」「将来の目標貯蓄額」によって一人ひとり異なります。ただ、一般的な考え方としては、以下の2つのポイントを意識することが大切です。

  1. 無理なく続けられる金額であること
    • iDeCoは原則60歳まで引き出せない制度です。途中で「やっぱり苦しい…」となって積み立てを止めてしまうと、せっかくの税制優遇や複利効果を十分に享受できません。まずは、現在の家計に負担にならない範囲で始めることが一番重要です。
    • 例えば、月に5,000円からでもOK。少額でも長く続けることで、将来大きな「金のたまご」に育ちます。
  2. iDeCoの税制優遇を最大限に活用できる金額であること
    • 前回の記事でお伝えしたように、iDeCoの掛金は全額所得控除になります。つまり、積み立てる金額が多いほど、戻ってくる税金(節税効果)も大きくなるんです。
    • ご自身の「掛金の上限額」と「所得税率・住民税率」を確認し、その範囲で可能な限り積み立てることで、節税メリットを最大限に享受できます。

これらのバランスを考慮しながら、ご自身にとっての「ベストな種まき量」を見つけることが大切です。

Q2-2: 途中で掛け金を変えることはできますか?(増額・減額の手続き)

農園主からの回答

はい、ご安心ください!iDeCoは、一度決めた「種まき量」を途中で変更することが可能です。

  • 増額したい場合: 収入が増えたり、家計に余裕ができたりしたら、積み立て額を増やすことができます。より大きな節税効果と、将来の資産形成加速が期待できますね。
  • 減額したい場合: 逆に、急な出費や収入減で家計が苦しくなった場合は、積み立て額を減らすこともできます。最低掛金は月額5,000円です。

手続きは、ご加入の運営管理機関(証券会社や銀行など)に連絡して、「掛金変更届」を提出するだけです。年間1回まで変更できる金融機関が多いので、柔軟に家計に合わせて調整できるのがiDeCoのメリットの一つです。

「金のたまご農園」で言えば、作物の生育状況や季節に合わせて、肥料の量を調整するようなイメージですね。無理なく長く続けるために、この柔軟性をぜひ活用してください。

Q2-3: 節税効果はどのくらい?具体的なシミュレーションで教えて!

農園主からの回答

iDeCoの掛金が全額所得控除になることによる節税効果は、皆さんの収入(所得税率)によって大きく変わります。具体的な数字で見てみましょう。

【節税額の計算式】 年間節税額 = iDeCoの年間掛金 × (所得税率 + 住民税率10%)

例えば、以下のようなケースでシミュレーションしてみます。

  • 所得税率:5% (課税所得195万円以下の場合など)
  • 住民税率:10% (一律)
月々の掛金年間掛金所得税の軽減額 (5%)住民税の軽減額 (10%)年間の合計節税額
5,000円60,000円3,000円6,000円9,000円
10,000円120,000円6,000円12,000円18,000円
23,000円276,000円13,800円27,600円41,400円

もし所得税率が20%の方であれば(課税所得330万円超695万円以下の場合など)、同じ23,000円を積み立てた場合、年間節税額は以下のようになります。

  • 所得税の軽減額 (20%):276,000円 × 20% = 55,200円
  • 住民税の軽減額 (10%):276,000円 × 10% = 27,600円
  • 年間の合計節税額:55,200円 + 27,600円 = 82,800円

いかがでしょうか?積み立てる金額が多いほど、また所得税率が高い方ほど、毎年数万円単位で税金が戻ってくる(または安くなる)という大きなメリットがあることが分かりますね。これは、単に運用で利益を出す以外に、**確実に受け取れる「もう一つの利益」**とも言えるんです。

私の場合は、会社員としてiDeCoを始めた当初から、この税制メリットを最大限に活かしたいと考え、上限額に近い金額でコツコツと「種まき」を続けてきました。その結果、毎年まとまった税金が戻ってくる喜びを実感していますよ!

Q2-4: 収入が減ったらどうすればいい?(掛け金停止、中断)

農園主からの回答

万が一、収入が減ってしまい、iDeCoの「種まき」を続けるのが難しくなった場合でもご安心ください。

iDeCoには、掛金の拠出を停止する(中断する)という選択肢があります。掛金の拠出を停止しても、それまでに積み立ててきた資産は引き続き運用され続けます。

ただし、注意点として、掛金拠出を停止している期間も、口座管理手数料などがかかる金融機関があります。また、掛金の拠出停止期間は加入期間にはカウントされません。iDeCoは原則60歳からしか受け取れませんが、受け取り開始時期は加入期間によって変わるため、その点は考慮しておく必要があります。

もし、一時的な収入減であれば、最低掛金である月額5,000円に減額して継続することも検討してみましょう。そうすれば、細々でも「種まき」を続けられ、口座管理手数料による目減りを抑えつつ、加入期間も延ばすことができます。

「金のたまご農園」でも、天候不順で収穫量が減っても、畑の手入れを止めないように、状況に合わせて柔軟に対応することが大切です。


農園主から皆さんへ

iDeCoの「種まき量」を決める際は、まず「無理なく続けられるか」を最優先に考えてみてください。そして、ご自身の収入状況と照らし合わせて、税制優遇の恩恵を最大限に受けられる金額を目指すのがおすすめです。

家計の状況は変化するものですから、一度決めた金額に縛られず、必要に応じて柔軟に見直していきましょう。

次回は、いよいよiDeCoで「どの商品を選べばいいの?」「農園主のおすすめポートフォリオは?」といった、具体的な「育てる」ステップについて解説していきます。

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